1着・3着病

2011.05.27

かつて馬券を買うものを心底悩ませた不治の病があったことをご存知だろうか。その病は「1着・3着病」といい、これに罹った者は二度と馬券が取れないのではないかと暗鬱の底に落とされたものだった。

「1着・3着病」とは、馬連のように1・2着馬を予想して馬券を買うと、必ず予想した馬たちが1着・3着となって馬券が紙くずになるという競馬ファンには恐ろしい病であった。症状に差はあるものの、馬券を買う者には持病と呼んで差し支えないほど誰もが罹患しているものだった。

この病気の蔓延を危惧した日本中央競馬会が、1999年に特効薬の開発に成功する。いわゆる「ワイド」の発売だ。当時、元大関の小錦がテレビCMでPRしていたことを覚えている方も多いことと思う。ちなみにワイドとは、競馬好きなら説明の必要もないと思うが、自分が予想した2頭の馬が1~3着に来れば的中するという馬券である。

当たる確率が高くなる分、配当は当然低くなるが、まったく当たらないよりはずっとましである。また、大穴の馬が複勝圏内に入ればそれなりに満足のいく配当にもなるため、「1着・3着病」を患う者たちにはこれ以上ない朗報だった。これからは、馬券が当たりまくる週末が訪れると、ほくほくしながら予想したものだった。

あれから10年。「1着・3着病」はなりを潜めたが、新たに「1着・4着病」という病が発生したことは、我々競馬ファンを驚愕させた。

なぜ、こういた病にかかるのか原因はわかっていない。でも、この原因を突き止めれば、きっと当たり馬券をがっちり取れるようになるはずなのだ。死ぬまでには、ぜひこの病気に打ち勝ちたいと、日々、予想に精錬する毎日である。

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