ぶっつけでGIに出走する馬の選択

2011.06.14

休養明けのほうが走る馬というのがいる。こうした馬は、レースを重ねるごとに成績が悪化していく、いわゆる「使い減りする馬」である。下級条件であれば、こうした馬が休み明けで即通用することも多々あるが、GIともなると、なかなかそうはいかない。やはり、一流の実力馬が集うレースなので、そのまえに一戦するのがベターなのは間違いない。

1998年のGI阪神3歳牝馬ステークスを連闘で勝ったスティンガーは、翌年の桜花賞にぶっつけで本番で出走した。同馬を管理する藤澤厩舎は、馬を大事に使うことでつとに有名だが、このとき同厩舎では、寒い冬に競馬に使うことは馬の故障につながるということで、スティンガーをステップレースに出走させなかった。結果、桜花賞ではスタートで大きく出遅れ、1番人気ながら12着と惨敗した。4歳(現3歳)の若駒で、デビューから4戦目とキャリアも浅かったことから、レース感が戻っていなかったのだろう。

逆に、長期休養明けをGI勝利で飾った馬もいる。1993年の有馬記念を勝ったトウカイテイオーだ。前年の同レースを1番人気で11着に負けた後、骨折のアクシデントも克服しての1年ぶりのレースでの勝利だった。

ステップレースを使わずに、ぶっつけでGIに臨む馬の取捨選択は非常に難しい。確実に言えることは、どんな馬や厩舎でも、ステップレースを使うよりは、万全に仕上げるのは難しいということだ。そういう意味では、順調に使われた馬よりも、一枚割り引いて考える必要がるだろう。

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